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【コラム】図書館司書がお薦めする子ども向けの本4
更新:2023/12/18(月) 11:55
新潟市の図書館司書が、子ども・子育て世代向けのお薦めの本を紹介する新連載「未来への扉」。
今回は、1980年に出版された『フレデリック ちょっとかわったのねずみのはなし』(レオ・レオニ 作・谷川 俊太郎 訳/好学社)をご紹介します。
【あらすじ】
野ネズミたちが冬ごもりのため、食べ物をせっせと隠れ家に運んでいました。ところが一匹だけ何もしないネズミがいました。フレデリックです。仲間たちが「どうして働かないの?」と聞くと、「光や色を集めている」と答えます。そしてとうとう冬。寒くて暗い穴の中で、食べ物も尽きかけたそのとき、みんなはフレデリックが集めていたものを思い出しました。そこでフレデリックは、魔法のようにそれを取り出してみせるのです。
【おすすめポイント】
イソップ物語には、働くアリに対し、音楽と戯れるばかりのキリギリスが怠け者として扱われる話があります。
この話のフレデリックは一見ぼんやりしていますが、仲間たちが思いもつかない、光や色、言葉を集め、素晴らしい才能を持つユニークな存在として輝きます。みんなに褒められて照れているフレデリックはうれしそうで、こちらまで温かい気持ちになります。
『フレデリック ちょっとかわったのねずみのはなし』(レオ・レオニ 作・谷川 俊太郎 訳/好学社)は市内図書館で32冊所蔵しています。ぜひお読みください。
▼これまでに紹介した絵本の一覧はこちら。貸出カードとパスワードをお持ちの方は予約ができます。(新潟市図書館HP)
https://opac.niigatacitylib.jp/winj/sp/theme-list.do?key=0000000806&lang=ja
情報提供:新潟市