こども未来戦略に基づき、妊娠・出産期から2歳までの支援を強化する方針です。
産後の支援策や育児休業について解説します。
産後の支援
産後ケア
産後ケアは、育児への不安や心身に不調がある方だけでなく、「産後ケアを必要とする者」に改定し、希望者全員が補助を受けられます。
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対象者
産後、子どもが1歳になるまで誰でも -
料金補助
1回あたり2,500円を5回まで -
いつから?
2023年度から開始
住民税非課税世帯については、1回あたり5,000円で回数制限なしの補助が受けられます。この制度は継続します。
また、今後、産後ケア事業の拡充に向けて、各市区町村への補助額の上限を2024年度から撤廃しました。
育児休業
産後パパ育休(出生児育児休業)
産後パパ育休とは産後8週間以内に4週間(28日)を限度として2回に分けて取得できる休業で、1歳までの育児休業とは別に取得できる制度です。
男性の育児休業取得促進のため、取得ニーズが高い、子の出生直後の時期(子の出生後8週間以内)に、これまでよりも柔軟で取得しやすい休業として設けられました。
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取得可能日数
子の出生後8週間以内に4週間(28日)まで取得可能 -
申出期限
原則休業の2週間前まで
育児休業・男性育休
育児休業とは、原則1歳未満のこどもを養育するための休業です。
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対象者
原則として1歳に満たない子を養育する労働者※ -
期間
原則として子が1歳に達するまでの間で申し出た期間。 ただし、保育所に入れないなどの場合、申請により最長2歳まで延長することが可能。 -
回数
子1人につき、夫婦ともに分割して2回取得可能 -
申出期限
原則1カ月前まで
※以下などの場合は育児休業を取得できない場合があります。
雇用期間が1年未満の場合、育児休業申出の日から1年以内に雇用期間が終了する場合、1週間の所定労働日数が2日以下の場合など
パパ・ママ育休プラス
両親ともに育児休業を取得し、要件を満たしている場合、子どもが1歳2カ月になるまで育児休業を取得できる制度です。パパ・ママ育休プラスの期間中も育児休業給付金は支給されます。
※1人当たりの育休取得可能最大日数(産後休業含め1年間)は変わりません。
母親の場合、産後休業期間と育児休業期間を合わせて最大1年。
父親の場合、出生時育児休業期間と育児休業期間を合わせて最大1年。
要件
- 配偶者が子が1歳に達するまでに育児休業を取得している
- 本人の育児休業開始予定日が、子の1歳の誕生日以前である
- 本人の育児休業開始予定日は、配偶者の育児休業の初日以降である
育児休業などの「開始日の属する月」から「終了日の翌日が属する月の前月」までの社会保険料が免除となる制度です。
育児休業などの開始日が含まれる月に14日以上育児休業等を取得した場合にも免除されます。
賞与については、賞与月の末日を含んで連続して1カ月超で育児休業などを取得した場合に限り免除の対象です。1カ月以下の場合は免除されません。
長期間の育休の例
育児休業などの「開始日の属する月」から「終了日の翌日が属する月の前月」までが社会保険料免除となるため、つまり、月末が育休期間に含まれる場合は、その月の社会保険料が免除されます。
(例)
育児休業開始日:10月31日
育児休業終了日:3月31日
開始日の属する月(10月)~終了日の翌日(4月1日)が属する月の前月まで免除となるため、上記例の場合は10月~3月まで社会保険料が免除されます。
短期間の育休の例
短期間の育休を取得する場合は、以下のどちらかの条件に当てはまる場合に、社会保険料が免除されます。
- 月末が育休期間に含まれる場合
- 育児休業などの開始日が含まれる月に14日以上育児休業等を取得した場合
(例)月末を含んで3日休業する場合
育児休業開始日:6月29日
育児休業終了日:7月1日
開始日の属する(6月)~終了日の翌日(7月2日)が属する月の前月まで免除となるため、上記例の場合は、6月の社会保険料が免除されます。
(例)14日以上休業する場合(月末を含まない)
育児休業開始日:6月10日
育児休業終了日:6月27日
育児休業開始日が含まれる6月に14日以上取得しているため、6月の社会保険料が免除されます。
詳細は、、日本年金機構「育児休業等期間中における社会保険料の免除要件」や厚生労働省「育児休業、産後パパ育休や介護休業をする方を経済的に支援します」(PDF)をご確認ください。
育児休業中の給付金
育児休業給付金(育休手当)

育児休業の期間中、休業前の賃金に応じた額の給付金を受け取ることができます。また、期間中は年金や健康保険の支払いが免除されます。対象となるには、雇用保険に加入しているなどの条件があります。
育児休業給付金(育休手当)
育休手当と合わせて手取り10割
出生後休業支援給付金
14日以上の育児休業を取得した場合に、育児休業給付金とあわせて 「出生後休業支援給付金」を最大28日間支給します。
「育児休業給付金」+「出生後休業支援給付金」で、合計して給付率は80%(手取り10割相当)です。
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対象者
育休を取得している男女ともに -
いつから?
2025年4月から 給付率 最大28日間は80%(手取り10割相当) -
申請方法
原則、育児休業給付金とあわせて同一の支給申請書で、勤め先を通じてハローワークに申請
制度の詳細は、厚生労働省「育児休業等給付について」をご確認ください。
その他の子育て支援
その他の子育て支援についても解説しています。以下をご確認ください。
育児休業中の社会保険料免除