-
2024年版ふるさと納税の手続きガイド
ふるさと納税は寄付金控除の対象です。自治体に寄付を行った場合、寄付額のうち2,000円を越える部分が、所得税と住民税から控除されます。
ふるさと納税の確定申告
確定申告の対象者
ふるさと納税は、「ワンストップ特例制度」を利用すると確定申告が原則不要です。ただし、以下に当てはまる場合は確定申告が必要です。
- 6つ以上の自治体に寄付した場合
- ワンストップ特例制度を利用していない場合
- 医療費控除や住宅ローン控除など、他の理由で確定申告を行う場合
ふるさと納税の寄付金控除は、年末調整では申告できません。よって、会社員でも税金の還付を受けるためには、ご自身で確定申告を行うか、ワンストップ特例制度を利用する必要があります。
申告期間
ふるさと納税の申告期間
確定申告の申告期間は原則、申告対象期間の翌年2月16日から3月15日までです。
ただし、ふるさと納税(寄付金控除)は税金が戻ってくる還付申告にあたるため、申告対象期間の翌年1月1日から受付が開始され、5年以内であれば申告ができます。
忘れた場合・遅れた場合
還付申告の場合、通常の確定申告の期間内に申告できなくても、5年以内であれば申告することができます。2023年に寄付した場合は、2024年1月1日~2028年12月31日まで申告が可能です。
控除額の計算方法(住民税・所得税)
寄付金のうち、自己負担額の2,000円を除いた全額が所得税・住民税から控除されます。所得税の控除は、ふるさと納税を行った年の所得税から控除されます。住民税の控除は、ふるさと納税を行った翌年度分の住民税から減額されます。
ただし、控除されるふるさと納税額の年間上限を超えた金額は、控除の対象となりませんのでご注意ください。
控除額の計算方法は以下の通りです。
-
所得税からの控除
控除額=(ふるさと納税額-2,000円)×「所得税の税率」 -
住民税からの控除
控除額(基本分)=(ふるさと納税額-2,000円)×10%
控除額(特例分)=(ふるさと納税額-2,000円)×(90%-所得税の税率)※
※住民税からの控除(特例分)が、住民税所得割額の2割を超える場合は、以下で計算されます。
控除額(特例分)=(住民税所得割額)×20%
必要な書類
確定申告を行うためには、以下の書類が必要です。
- 確定申告書
- 寄附金受領証明書
- 還付金受取用の口座番号(本人名義)
- 源泉徴収票または収入がわかる書類
-
マイナンバーカード
(もしくはマイナンバーを確認できる書類+身元確認書類)
手続きの流れ
- 必要な書類を準備
- 申告書の作成
- 申告書の提出
- 還付・控除
申告書の作成・提出など、確定申告の手続きの流れは、確定申告 総合ガイド「手続きの流れ」をご確認ください。
よくある質問
会社員などの給与所得者で、ふるさと納税以外に確定申告をする必要がない場合、「ワンストップ特例制度」を利用できます。年間の寄付先が5自治体以内の場合は、ワンストップ特例制度を利用すると確定申告を行わずに寄付金控除を受けることができます。
確定申告をする場合は、ワンストップ特例制度での申請は全て無効になります。
医療費控除や住宅ローン控除など別の理由で確定申告をする必要がある場合や、一部の寄付についてワンストップ特例制度を利用しなかった場合は、申請済みの寄付分も含めて、全ての寄付を確定申告で申告してください。
自治体によっては再発行が可能な場合があるため、まずは寄付をした自治体まで直接お問い合わせください。
併用することは可能です。ただし、医療費控除を受けるためには確定申告が必要になるため、ふるさと納税でワンストップ特例制度を利用した場合は無効になります。よって、併用する場合は医療費控除・ふるさと納税の両方を確定申告で控除の申告をしてください。